高齢化による影響

年々高齢化が進んでおり、団塊の世代と呼ばれる方々が2025年には75歳になります。
高齢者が多くなれば、必然的に相続をする件数が増えていくことでしょう。相続人が不動産を引き継いでもそれを使用しない場合、売却をする方も多いはずです。しかし、若い世代の人口は減っており、買い手がそれほどいない状況となれば、空き家は増えていく一方です。そうなれば、不動産の価格にも影響してくるでしょう。

超低金利住宅ローンの終わり

2013年に日銀の総裁に就任した黒田東彦氏が打ち出した金融緩和は、質や量がこれまでと違う異次元なものとして騒がれました。この金融緩和によって、住宅ローンの金利が下がり、結果として不動産の価格が上昇したのです。住宅の購入にはかなりの費用がかかるため、ローンを使用するのが一般的です。ローンと不動産の需要は深く関係するものであり、不動産価格の推移を考えるうえで欠かせない要素でしょう。
しかし、2023年4月に日銀の黒田総裁が任期を終えることになっています。それに伴い超低金利住宅ローンが終了すると考えられているのです。実際には、2022年7月に、現在行っている金融緩和政策を続行することを日銀が発表したため、黒田総裁が任期を終えた後も、超低金利住宅ローンが続く可能性があります。いずれにせよ、金融緩和政策には今後も注目が集まることでしょう。

新型コロナウイルスによる影響

新型コロナウイルスが蔓延したことで、経済に大きな打撃がありました。しかし、どれほど景気が悪くなっていっても、人が生活を続けていくには家が必要です。そのため、住宅系不動産の影響は、それほど大きくないといった意見もあります。また、一方でコロナによって自宅にこもる時間が増えたことで、マンションや住宅の販売が増えているといった動きもみられます。
いずれにせよ、コロナ禍の状況次第で、不動産の環境が変わる可能性があります。例えば、リモートワークが増えた結果、郊外の安くて広い不動産を購入する層が増加し、都市部の不動産価格が安くなるといった事態が生じるかもしれません。コロナの動向には、これからも目が離せないでしょう。

これらは一例です。上記でご紹介した以外にも不動産の価格に影響を及ぼすものはありますので、こまめにニュースを確認しておくことが大切です。