不動産の相場

不動産には、相場があります。ある地域では、2千万円で中古の物件が売買されていたとしても、別の地域では1千万円で同じような物件が取引されていることも多いです。不動産の査定では、その相場を考慮したうえで査定額を導き出します。
土地が広い場合、相場の単価で求めると金額がかなり高くなることも多いです。あまりにも相場価格から離れた査定額になると、なかなか買い手がつかないこともあります。そのため、大きな土地などの場合は、総額を意識して単価を下げる価格調整を行うことも珍しくありません。逆に小さい不動産は、その地域の相場価格から下回ることもあるので、その場合は調整しないケースもあります。

市況

査定額は、市況も考慮して決定されます。不動産の価格が上昇している場合、以前に行った査定よりも査定額が高くなることがあります。
不動産の価格は、過去に実施された取引の事例をもとに推測される傾向にあります。例えば、土地と建物の合計額が1,800万円だった場合、価格上昇の市況を考慮して査定額が上がる可能性もあります。価値が高まっている時に行われる査定は、過去の事例から推測した価格に、金額をプラスして考えます。実際にどの程度金額をプラスするかは、担当者ごとに異なります。戸建て売却で不動産会社に査定を依頼した際は、その査定額になった根拠を聞いておくとよいでしょう。

地域性

基本的に人気エリアにある物件は、価格が高くなる傾向にあります。たとえ人気エリアにある物件であっても、そのエリアを少し外れるだけで価格が大きく異なることも多いです。
人気エリアにある不動産は、高めの価格に設定しても売れる可能性があります。不動産会社は、地域性も考慮したうえで査定額を決定します。地域密着型の不動産会社は、各エリアの相場情報に詳しいため、依頼をするのであれば地域密着型の不動産会社に相談することをおすすめいたします。

買主の目線

不動産を購入予定の方は、論理的にだけ考えて購入物件を決めるわけではありません。「なんかいいな」「この価格でこんな素敵な物件なんだ」など、感覚で決めることも多いです。不動産会社の社員は、論理的に判断することはもちろん、買主側の視点でも考えて価格を調整します。買主側の視線で物事を考えるには、不動産売買に関する深い経験が必要です。そのため、経験豊富な社員であればあるほど、巧みに査定額を調整します。

不動産会社は、上記のような要素も考慮したうえで最終的な査定額を決めています。査定額が不動産会社ごとに異なるのは、こういったことも大きく関係しているのです。不動産の売却を検討している時は、一社ではなく複数の不動産会社に依頼をして、査定額を比較するとよいでしょう。